不動産投資に関心はあるけれど、東京のタワーマンションを買えるまでの資金力はない。投資物件が欲しいと思ってはいるものの、価格高騰により手を出せない。いつか物件を買って自分の思い通りに運用してみたい。こんな思いを持ったことはありませんか?
そんな方におすすめなのが、地方の中古物件一棟買いです。地方に行けば、都内の新築マンションを購入よりも安い価格で物件のオーナーになるのも夢ではありません。
ビルのオーナーになってしまえば、リノベーションなど自由度の高い活用もあなたの思うがまま。「そんなこと言っても土地勘もないし、どうしたらいいかわからない」と戸惑っているあなたのために、今回は地方の既存中古物件を見極めるポイントをご紹介させていただきます。
順位 | 都道府県 | 1m2あたりの土地価格 | 上昇率 |
---|---|---|---|
1 | 大阪府 | 23万0937円 | 4.57% |
2 | 東京都 | 264万8469円 | 4.06% |
3 | 愛知県 | 14万9455円 | 3.35% |
4 | 宮城県 | 7万8323円 | 3.30% |
5 | 神奈川県 | 23万2004円 | 2.00% |
毎年1月1日に土地価格の目安として発表される地価公示価格を見ると、トップは東京都でした。1㎡あたりの価格は264万8469円ですが、高価であるにもかかわらず、さらに上昇を続けています。
一方で地価の上昇率に焦点を向けると、1位は東京都をおさえて4.57%の大阪府がトップ。それ以外の地方都市でも地価上昇傾向が目立つ結果になりました。
ですが、上昇傾向ではあるものの地価は東京都の10分の1。
「東京の物件は高すぎて買えない」という方も不動産投資ができる可能性を秘めているとエリアといえるでしょう。
都内で新築マンション購入する場合、最低でも1部屋あたり3000万円程度は必要です。しかし地方に行けば、都内のマンション1部屋分と同程度の価格で中古マンション1棟を購入することも可能です。
中古マンションとはいえ、地方の人気エリアには、利回りが10%超える人気物件もあり、これらをリノベーションすれば、都内の新築物件よりも効率よく運用できる可能性もあります。
東京では数億円以上必要な建物の一棟買いも、地方ならば実現しやすくなります。
ここでは、部屋単位ではなく、あえて建物を1棟買うことによるメリットをご紹介しましょう。
決議要件 | 内容 |
---|---|
過半数 | 管理行為 |
軽微な変更 | |
建物の価格の2分の1以下相当の滅失 | |
4分の3以上 | 重大変更 |
共用部(エレベーターなど)の変更 | |
規約の設定、変更、廃止 | |
5分の4以上 | 建て替え |
多くの人が生活しているマンションは、建物や敷地などの共同管理について定めた「区分所有法」によって、個人の所有権が定められています。
原則として年に1回集会が開かれ、廊下やエレベーターなどの「共用部分」の修理工事やリフォーム、建て替えといった議題について話し合われます。
建物の変更などは、原則として部屋の所有者が1室1票持つ議決権を取ってから行われるため、マンションの1室を購入した場合、リノベーションなど、思い通りに自身の資産が運用できるとは限りません。
しかしマンション1棟を購入した場合、リノベーションなどの建物への大規模な変更も容易にでき、自身の思い通りの物件に仕立てることができます
「せっかく買うなら新築物件がいい」という気持ちはわかりますが、投資の観点から見て、それが正しいといえるでしょうか?
ここでは新築と中古の物件を比較した上で、今回中古物件の1棟買いを勧める理由をご紹介します。
新築住宅の正確な意味をご存知でしょうか?
国土交通省の定めるところによると「新築住宅」とは、新たに建設された「住宅」で、建設工事の完了から1年以内で、かつ、人が住んだことのないものを指します。
このため建築から1年以上経った空室や、建築1年未満でも入居者がいたことがある物件は、新築には当てはまりません。
新築マンションは高価である一方、時の経過とともに資産価値が値下がりする特徴があり、資産運用が難しい側面もあります。
一般的に、中古住宅になると資産価値は新築時の80%、築10年で50%、30年程度で減価償却したとみなされ、ほぼ価値がなくなると評価されてきました。
東京の新築マンションの平均価格は4168万円(2013年)。この高額な物件を購入しても、一度人が住めば新築としての価値を失い、将来的に資産価値は大きく目減りしていきます。
また、新築不動産の購入は多くの人の憧れである一方、その時々の社会動向を踏まえながら不動産の価値を見極めて運用しなければいけないという難しい側面もあります。
その点中古不動産は安価であることはもちろん、ある程度価値が安定した状態で市場に出てくるので、資産運用の計画が立てやすい点も魅力です。
物件の完成を見る前に購入する新築不動産を購入した際には、当初のイメージと完成後の物件とのギャップを抱くことも少なくありません。
しかし実際の建物を見ながら吟味できる中古不動産では、ミスマッチを減らすことが出来るでしょう。
リノベーションによって新築同様にすることも出来るので、あなたのイメージに近い物件のオーナーになれるチャンスは広がります。
中古不動産を購入した際、ほとんど場合において同価格の新築不動産よりも、面積が広く、部屋数も多い物件を手に入れることができるでしょう。
どんなに高額な不動産を購入しても、入居者がいなければ家賃収入にはなりません。あなたが持つ部屋に入居者がいなければ、不動産を持て余してしまうことになります。
そして新築マンションを購入しても、新築物件として貸し出すことができるのは1人目の入居者だけです。2人目以降の入居者には「中古」として自身が所有する物件を賃貸することになります。
他の新築物件が多数建設される中でも、あなたが所有する物件に入りたいと言ってくれる入居希望者はどのくらいいるでしょうか?
その点、新築物件と同じ金額の中古物件を購入した場合、立地が良く、利率が高い物件を1棟買いすることも可能です。
この場合、同価格の新築物件よりも多くの部屋数を持てるので、空室による家賃収入が入らないリスクを軽減することができるでしょう。
実際に不動産を購入すると決まったら、どのように物件を見定めたらいいのでしょうか?今回はその方法をいくつかご紹介しましょう。
前述のとおり、不動産の価格は建築年数とともに評価額が下がっていき、その下落幅は新築に近い状態であればあるほど高い傾向にあります。
安定した資産運用を目指すなら、ある程度評価額が落ち着きはじめる15年目以上の物件に注目してみると良いでしょう。
当然、しっかりと見極める必要はありますが、建築年数15年目以上の物件で評価が高い物件は、一般的に立地に恵まれている、利率が高いと言った理由で一定数以上の入居者があり、安定して家賃収入が得られる物件として評価できるといっていいでしょう。
中古物件の購入の際に気をつけておきたいのが、1981年6月1日(昭和56年6月1日)という日付です。
この日以降に建設された不動産は、現在の建築基準法で定められている基準よって建てられているため、間取りの変更など大規模なリノベーションをしたい時でも、スムーズに手続きを進めることができます。
都内高級住宅街にある4000万円、1LDKのマンションを購入した場合と、京都にある3580万円で販売されている中古物件を一棟買いした場合を比較してみましょう
構造 | 築年数 | 総戸数 | 土地面積 |
---|---|---|---|
鉄骨造 | 26年 | 6戸 | 79.55m2 |
都内高級住宅街の新築マンション
4000万円÷13万円(毎月の家賃)=308か月(26年)
京都府の中古物件
3580万円×0.089(利率)=318万円(毎年の予算収入)
3580万円÷318万円=12年
都内高級住宅街の新築マンションを購入すると、予算回収までに必要な期間は26年ですが、関西の中古物件を購入すると12年で元本が回収できるという結果になりました。
新築マンションは、「新築」として賃貸できる時期がわずかであることや、空室のリスクもあることなどから、今回の数字以上に期間が必要なことも十分に考えられます。
少ない予算から始められ、投資効率もいい地方の中古物件。ぜひこの機会に検討されてみてはいかがでしょうか?
全国的に地価が上昇傾向にある現在、価格が高騰しており、中には手が出ないような価格の物件も販売されています。
「不動産投資をしてみたいけど、なかなか手を出せない」という方は、この機会に低予算からスタートできる地方中古物件の一棟買いに目を向けられてみてはいかがでしょうか?