利回り以外に知っておくべき不動産投資の4つの指標

2017年07月28日

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  • 不動産投資における代表的な指標といえば「利回り」ですが、他にも重要な指標は存在します。知識を身につけることで自分の投資の状況を把握できなければ、状況を改善することはできません。ここでは、「指標は横文字ばかりで苦手」という人のために、ポイントを絞ってわかりやすく解説していきましょう。

  • 実質利回り

  • 投資物件の売買情報で「収益アパート・利回り○%」という謳い文句、お買い得度を測るような記事などは、ほぼすべて「表面利回り」の数値です。表面利回りとは、年間の家賃収入の総額を物件価格で割り戻した指標で、「グロス利回り」とも呼ばれます。計算方法は以下になります。

    <表面利回り=年間収入÷物件価格× 100>

    一方の実質利回り(ネット利回り)は、年間の家賃収入から諸経費(管理費や固定資産税など)を差し引いたものを、物件価格に購入時の諸経費(登録免許税など)を足したもので割った数字です。計算方法は以下になります。

    実質利回り=(年間収入-諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)× 100

    なお、実質利回りはあくまで一時的な数値であり、計算結果は年ごとに変化する可能性が高いといえます。

  • ROI(投資収益率)

  • 「ROI」(投資収益率)は、投資金額に対して年間で何%回収ができたかをみる指標です。計算式は以下になります。

    年間のキャッシュフロー÷最初の投資金額 × 100

    ここで重要なことは、購入総額に対する回収割合でなく、投資した自己資金に対する回収割合であることです。

    たとえば、500万円の自己資金と借入4500万円を合計して5000万円の物件を購入したとしましょう。賃収入から経費などを除いたキャッシュフローは250万円と仮定します。
    この場合、
    ROI(%)= 250万円 ÷ 500万円 × 100 = 50%です。
    自己資金500万円のうち、50%の250万円を1年間で回収できるという意味です。

    しかし、同じ物件を自己資金2000万円、借入3000万円で購入した場合、
    ROI(%) = 250万円 ÷ 2000万円 × 100 = 12.5%となります。

    つまり、銀行から融資を受けて不動産を購入することにより、最初の自己資金に対する回収割合が大きくなるということです。これを「レバレッジ効果」と言い、物件価格に対する借入額の割合が大きい程、ROIは大きくなります。

  • イールドギャップ

  • イールドギャップとは、表面利回りと金融機関からの借入金利の差を意味しており、以下の式で表さます。

    イールドギャップ(%)=表面利回り(%)-借入金利(%)

    たとえば、A「表面利回り8%、年利4%」とB「表面利回り6%、年利1%」を比較してみましょう。Aのほうが利回りは2%高いのですが、イールドギャップで考えると、Aは4%、Bは5%でBのほうが投資としては正解となります。
     
    金融機関からの融資によってレバレッジをかけて行う不動産投資においては、利回りよりもイールドギャップが利益を示す指標といえるのです。

  • DCR(Debt coverage ratio)

  • DCRとは、「借金返済の安全度」を示す指標です。計算式は以下になります。

    DCR=満室時想定での家賃収入÷返済額

    この計算でもし結果が1になった場合、家賃収入額と返済額が全く同じということを意味しています。つまり、返済額以外に費用が発生したら持ち出しになるのです。なおDCRの値は、不動産投資において1.85~2.00はほしいところです。

    これら4つの指標を活用して、物件の状況を把握し、改善すべきポイントを洗い出しましょう。

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