節税効果を高める「物件売却」ノウハウとは?

2017年10月02日

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  • 売却をするなら、誰もが「高値で売りたい」と考えるでしょう。
    しかし、せっかく高値がついても税金で持っていかれては元も子もありません。
    ここでは、節税効果を高めるための売却ノウハウを紹介します。

  • 減価償却を使い切って売却すると、利益が出やすくなる

  • 物件を売却するときには、売却価格から簿価を引いた残りの金額が「売却による利益」となります。
    計算式で表すと、以下のようになります。

    売却益=売却価格-簿価
    ※簿価とは帳簿価格のことで、取得価格から減価償却された分を控除した未償却部分の価格を指します。建物の減価償却が大きければ簿価も小さくなり、売却益が出やすくなります。

    つまり、簿価が小さければ、売却益は大きくなる傾向があるということです。
    例えば、築古物件を3年で減価償却をしているときなどです。減価償却を使い切って売却する場合は、売却益が出やすいと判断できます。
    逆に、新築や築浅物件など減価償却が大きく残っている状態での売却は、簿価が大きくなるため売却益は出にくくなります。

  • 個人所有で売却益が出る場合、譲渡税がかかる

  • 個人が売却したときに、売却益に対してかかるのが譲渡税です。
    売却益の種類には、短期譲渡所得と長期譲渡所得があります。

    短期譲渡所得は、建物を譲渡した年の1月1日現在の所有期間が5年以下という規定になり、この場合の税率は39%(所得税率30%・住民税率9%)です。

    長期譲渡所得は、建物の譲渡した年の1月1日現在の所有期間から5年を超えているものです。このときの税率が20%(所得税率15%・住民税率5%)です。つまり、5年所有していることによって税率が大幅に下がるということです。

    ただ注意していただきたいのは、「5年所有」とは、「ちょうど5年間」ではなく「5年経過後の1月1日」ということで、実際には5年以上になるということです。
    したがって、個人で長期保有するのが最も売却益が高いといえるでしょう。

    また、個人所有においては、不動産所得は総合課税ですが、譲渡所得に関しては分離課税になります。つまり、譲渡損が出た場合でも損益通算することはできず、マイナスになっても翌期に持ち越すことができないのです。さらに、給与所得、事業所得など、そのほかの事業所得との通算もできません。

    ですから、個人においては売却損が出るタイミングで売ることはなるべく避けたいものです。
    そして短期譲渡を行う場合は、税負担を覚悟したうえで「できる限り高く売却する」ことを目指すのがよいでしょう。長期であれば売り急がずタイミングを見て、売却することが大切です。

  • 法人所有なら、個人よりも譲渡損失が少ない

  • 法人所有の場合、短期譲渡・長期譲渡は関係なく、売却益に対して譲渡税ではなく法人税がかかります。法人税は800万円以上で23.40%(平成30年度以降は23.20%)、所得800万円以下は19%です。