不動産投資がほかの投資に比べて優れているところを挙げるとすれば、間違いなく「投資のコントロールと再現性」の2つであると思います。ほかの投資にはない強烈なメリットです。
株式投資を比較してみましょう。購入した会社の株の価格を上げるために、ご自身ができることは何かあるでしょうか。個人レベルでその会社の商品をたくさん買ったところで、株価に与える影響などありません。よほどの大株主にならない限り、経営方針に口を出すことも、役員の人選をすることもできませんね。
これが不動産投資であればどうでしょう。家賃を下げて競争力アップを狙ったり、広告料を増額して仲介会社の注目を集めたりするなどの施策は自分の好きなようにできます。
持ち物件の外壁を好きな色に塗り替えたり、名称を変えたりするのは簡単ですが、自分が株を所有している会社の商品の名称やパッケージを変更することはできません。株式投資は買った以上は相場任せですが、不動産投資は買ってからもいろいろな工夫ができるのです。
次に再現性に注目してみましょう。
株式投資の場合、「この株を買って、3カ月後に売却したら20%の利益を得た」「企業の不祥事発表で株価が3割下落したところで購入したら、直後に反転して利益が出た」というような成功例は、これから同じことが起こるとは限りません。
しかし、不動産は違います。ある物件で人気があった設備やデザインは、別の物件でも同じように支持されるでしょうし、「管理会社との関係を強化したことで、入居率が上がった」という成功事例は、別の管理会社でも同じ結果になるでしょう。
そういう経験の中で投資家さんごとの「勝ちパターン」が確立されていき、ほぼ同じことを繰り返していくだけで成功し続けられるのです。