何事も先立つのはお金。不動産投資を前にしてまず考えるのは、どの程度の物件を購入するのか、それは自己資金で賄うのか、銀行からの融資を仰ぐのかということです。
不動産投資に回す予算は、どれくらいにするのか。一般に投資を前にしてまず考えるのは、このことでしょう。
自己資金だけで購入するのか、銀行からの融資を受けるのか、という問題もあります。これによって、購入できる物件は大きく異なってきます。
全額、自己資金で購入することには、銀行への借金がない分、精神的にも資金的にも楽になります。
例えば、空室が多くて、家賃が入ってこない場合でも、ローンの返済という待ったなしの義務からは免れるからです。
しかし、不動産投資で、全額を自己資金で賄う投資家は稀と言ってよいでしょう。
基本的に不動産は価格が高額ですから、また、戦略的にもほとんどの人が銀行の融資を受け、自己資金で許容する物件よりは大きな物件を購入して、より高いROI を狙います。
個人投資家の場合、銀行は「属性評価」を行います。
融資を受ける人がどのような人か、ローンを間違いなく返済していくことができるか、を評価するのです。
お金を貸す金融機関の立場として、当たり前のことですが、どのくらいまで借りられそうなのかについても、検討しておいたほうがよいでしょう。
もう1つ付け加えると、失敗できない不動産投資だからと言って、投資金額の少ない物件を多く保有してリスクを避けようとすることは、考えものです。
確かに高額物件を1つ持ち、それが失敗した場合には、大きなダメージを受けますが、だからといって金額の少ない物件をいくつか持つと、取得の手間が多くなり、物件の多い分だけ管理がわずらわしくなります。
また、管理会社に任せると、管理費も割高になります。
こうしたことを全体的に考慮し、これくらいの価格の物件、という想定のもとに、購入したい物件のさまざまな条件を考えていきましょう。