利益の出る物件を手に入れる極意②持つべき物件は都心か地方か

2018年03月16日

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  • 物件を都心に求めるのか、郊外や地方で探すのかは、投資戦略の重要なポイントです。また人口動態は、投資場所の選択に大きく影響します。その町の人口の動きなど、幅広く調査したいものです。

  • あれか、これかの選択

  • 不動産投資を考える際に、「あれか」「これか」という選択を迫られることがたくさんあります。

    大都市か、地方か。木造か、RC 造かなどの選択が、しばしば論議されます。

    いずれも決定的に、どちらかが有利で、どちらかが不利というわけではなく、それぞれメリット、デメリットがあるのですが、重要なことですので、自分の投資目的に合わせて十分に考えて決めるべきです。

  • 人口の動きに注目する

  • 首都圏や首都圏に次ぐ大都市圏(関西圏)に投資すべきか、地方にすべきか、迷う投資家は多く存在します。

    首都圏や地方といった広域で考える際に、ぜひとも調べてみたい項目として、そのエリアの人口の動き(人口動態)があります。

    日本は2008年をピークに、人口が徐々に減り始めています。とはいえ、今日明日で何かが劇的に変化するというわけではないのですが、投資しようと考えているエリアの、これからの人口の動きがどうなるかには、関心を持ったほうがよいでしょう。

  • 人口が減るエリア、増えるエリア

  • 2014年10月の調査で見ると、全国47都道府県のうち、40道府県で人口が前年比で減少しています。

    人口の減少が最も多かったのは秋田県(1.26%減少)、次いで青森県(1.08%減少)でした。全国平均は0.17%の減少です。

    しかし、なかには人口が増えているエリアもあります。

    多い順に挙げると、東京(0.68%増)、沖縄(0.40%増)、埼玉(0.23%増)、神奈川(0.19%増)、愛知(0.17%増)、千葉(0.08%増)、福岡(0.03%増)となっています。

    減少しているエリアの中でも、県庁所在地などの中心都市では増えている傾向もあります。1つの指標として参考にしましょう。

    また、エリアは、賃貸市場、売買市場に関わらず、経済状況、需要と供給、賃料の動向などの諸条件をもとに総合的に考えていく必要があります。

    例えば賃貸市場における首都圏エリアについて見ていきましょう。

    首都圏は、今後、経済状況が悪化しても、地方からの人口流入は続くと考えられます。したがって、単身者向けの賃貸物件は影響を受けにくいと考えられます。半面、オフィス向けの物件は経済状況の影響を大きくこうむるでしょう。

    また、全国的に人口減少下にあっても、首都圏は例外的に増え続け、一定の需要はあり続けるため、これまで同様、特に新築物件は増えるでしょう。ただし、競合物件との競争が激化するため、賃料は低下することも考えられます。

    一方で、賃貸市場における地方都市エリアはどうでしょうか。

    地方都市に関しては、企業城下町など、産業に依存するエリアなどは経済状況の影響を強く受けると考えられます。

    さらに、人口減少、若者流出に伴い、賃貸物件の需要は減少し、かつ、新築物件は増えづらい傾向にあると言えます。ただし、競合物件との競争が激しくないため、逆に家賃は定化に向かうことも考えられます。

    次に、売買市場においても見ていきましょう。

    首都圏に関しては、資産家、企業、ファンド、外国人投資家をはじめ、旺盛な需要(プレイヤー)に引っ張られ、供給(開発)は進むと考えられます。一方で、地価が高いために、利回りが低い傾向にあります。

    地方都市は、首都圏とは異なり、需要(プレイヤー)は地主、地元企業、サラリーマンが主体のため、今後は需要が増えず、開発は進みにくいと考えられます。一方で、地価が安いために、利回りが高い傾向にあります。

  • 地価の動きをエリア選択の参考に

  • もう1つ、不動産を購入するエリアを選択するうえで考えておきたいことがあります。建築単価に比べて、エリアごとで大きく変わる、地価の動きを参照することです。

    不動産には一物四価(いちぶつよんか)とも言われるように、4 つの異なる価格が存
    在します。すなわち、実勢価格、公示価格、相続税評価額(路線価)、固定資産税評価額の4 つです。それぞれについて確認しておきましょう。

    ①実勢価格
    実際の不動産取引で売買される取引価格のこと。すなわち不動産の「時価」を表します。最新の取引事例を参考にしています。

    ②公示地価
    一般の土地の取引価格に対して指標であるとともに、公共事業用地の取得価格(補償金)算定規準となる評価額。毎年1月1日時点の土地を算定した価格で、3月に国土交通省によって公表されます。

    ③相続税評価額(路線価)
    相続税・贈与税の計算を行うための算定基準となる評価額。毎年1月1日時点のものを国税庁が算定した価格で、公示価格の約8割と言われています。8月上旬ごろに公表されます。

    ④固定資産税評価額
    固定資産税を課税する際の基準となる評価額です。各市町村が、3年ごとに評価替えを実施。評価替えの年を「基準年度」として、その前年1月1日を基準に算定。公示価格の約7割です。

    このように、国や自治体の課税などを目的に、独自の基準で地価は価格査定されています。実勢価格や公示価格などをもとに、人気のエリアなどを調べることができます。

  • 不動産の価格査定法

  • ちなみに、こうした不動産価格を査定する方法には以下の3つがあります。原価法、取引事例比較法、収益還元法です。それぞれの特徴を見てみましょう。

    ①原価法
    対象不動産をもう一度建築した場合のコストから、経過年数や現況に応じた減価修正を行って、価格を決める方法です。主に土地や戸建、投資物件の査定価格を算出する際に用いられます。

    ②取引事例比較法
    対象不動産と同等の条件の不動産の取引事例の価格と比較をしつつ、市場動向などを踏まえて調整を行ったうえで、不動産価格を査定する方法です。マンションや土地、戸建、投資物件の査定価格を算出する際に用いられます。

    ③収益還元法
    対象不動産が将来生み出すだろう純利益と現在価値を総合し、査定価格を算出する方法です。特に、投資物件の査定価格の算出において多く使われる価格査定手法と言われています。

    1年間の純利益を表面利回りで割って、収益価格を求める「直接還元法」と、対象不動産が所有している期間内に得られる純利益を現在価値へと換算したDCF(Discounted Cash Flow)方式の2つがあります。

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