不動産投資ではフルローン、オーバーローンを積極的に狙うべき?

2017年07月24日

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  • 不動産投資において、「自己資金ゼロでもアパート経営が始められる!」という謳い文句を聞いたことがある人は多いでしょう。しかし実際に、フルローンやオーバーローンで物件を購入できるとして、果たしてリスクはないのでしょうか?

  • 不動産投資の最大の強みはレバレッジをかけられること

  • 金融機関から融資を受けることになれば、いくら頭金を使うべきか、大半の方が頭を抱えるでしょう。

    一般になじみ深い住宅ローンでは、物件価格の一部を支払う「頭金」と税金や手数料である「諸費用」として1〜2割の自己資金を用意するように、とアドバイスされることが多いと思います。住宅ローンの頭金では、できるだけ多くの金額を入れたほうが「リスクが少ない」とされているからです。

    しかし住宅ローンと不動産投資ローンでは、考え方が根本的に異なっています。最も大きな違いは、不動産投資は融資を最大限に利用することで、自己資金を出すことなく不動産を購入することができるということです。いわゆるレバレッジをかける―少ない元手で大きな投資を行うことができるのです。

    レバレッジとは「てこの原理」という意味で、「少ない力でより大きなものを動かすこと」を指します。

    たとえば、5000万円、年間利回り10%の収益物件があるとしましょう。自己資金が500万円、残りの4500万円を借り入れたとします。これは、手元の500万円で5000万円の資産を手に入れたのと同義です。実際には固定資産税や管理費などがかかりますが、それでも借入金の返済が終わった時点で「5000万円で年間利回り10%の価値がある資産」を、自己資金500万円で手にいれたことになるのです。

    また、その物件を担保に、新たな借入をすることもできるようになりますし、家賃収入を次のより高い収益性を持つ物件の購入資金の一部に充てることもできるでしょう。

    このように物件購入を繰り返せば資産はおのずと増えていくことになります。これがレバレッジ効果なのです。

    不動産投資におけるレバレッジは、大きく分けて2種類あります。
    物件価格全額を融資で調達し、諸費用を自己資金で支払う「フルローン」、物件価格にくわえて諸費用分、またはリフォーム分も追加して融資を受ける「オーバーローン」です。

    多額の融資を受けるこの方法に抵抗がある方は多いと思いますが、フルローン、オーバーローンで買い進めることで、わずか数年で多額の利益を手にしている投資家は数多く存在します。

    フルローン、オーバーローンのメリットを挙げるのなら、やはり「自己資金を温存しながら物件を購入できる」ということになるでしょう。自己資金を温存することで、2棟目の頭金にすることもできます。また、予想外の空室・修繕リスクに対しても対応できるでしょう。

  • 自己資金を残しつつ、できるだけ多く借りる

  • とはいえ、ここで注意しなければならないのは「自己資金を用意しておくこと」と「頭金として自己資金を使うこと」はまったくの別物ということです。つまり、お金を借りることに対して過剰に怖がるのもよくないが、安易にフルローン、オーバーローンを引けると考えるのも大きな間違いということです。

    銀行は資産を多く持っている人、年収が多い人に融資をしたいと考えています。また、対象物件の担保評価・資産価値・評価額も大きく重視されます。フルローン、オーバーローンといったレバレッジをフルで使うことができるのは、これらの条件を満たしていることであり、満たされていなければ、共同担保を入れるなり、頭金を多く出すなり、何らかの対策をとらなくてはいけないのです。

    また、自己資金がないからフルローン、オーバーローンを引きたいというのも誤った考え方です。自己資金はある程度は用意したうえで、それを物件取得時にはなるべく使わないようにするのが正しい戦略です。

    物件を取得すれば、月々の返済がスタートします。投資に「絶対」はないので、高利回り物件など十分に調査をして試算をしても、想定以上にリフォーム費用がかかった、空室がなかなか埋まらないといった事態になり、想定していた収益が得られない可能性もあるのです。家賃収入だけでは返済額が賄いきれなくなったときには、自己資金で対応するしかありません。ですから、目いっぱい借り入れすることに合わせて、物件取得後のための運転資金として自分の資金を持っていることが、最も正しい考え方といえるのです。