たった2万で地方賃貸物件の「空室率」を下げられる? 「販促」や「リノベ」をする前に知っておきたい豆知識

2015年10月20日・プレミアムバリューバンク

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  • 地方に物件を購入してみたものの思ったように運用できていない、購入した物件に、空室が多くて困っている。そんな経験はありませんか?

    少子高齢化が進む日本の人口は1億2708万3000人。2015年の調査では、前年比で21万5000人減。
    特に地方は深刻で、国立社会保障・人口問題研究所の「市町村別将来人口推計」のデータによると、2000~05年にかけて、69%の自治体での人口減少がみられ、今後もこの傾向が続くと予想されています。

  • 2015年日本の推計人口

  • 分類 人口 前年比
    年少人口(0〜14歳) 1623万3000人 15万7000人減
    生産年齢人口(15〜64歳) 7785万人 116万人減
    高齢者(65歳以上) 3300万人 110万2000人増
    日本国民 1億2708万3000人 21万5000人減
  • 人口減少に伴い問題になっているのが空き家問題です。1994年に448万戸だった空き家は、2013年の調査では820万戸。この20年間で1.8倍に増加しました。現在、首都圏でも5軒に1軒が空き家という状況ですが、今後も人口減少や、節税対策による新築アパートの増加などにより、今後もこの傾向が続くことが予想されます。

  • 参考:http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2013/tokubetu.htm
    参考:大和ハウス” 総研コラム vol.36賃貸住宅の空室率はどれくらいか?
    http://www.daiwahouse.co.jp/tochikatsu/souken/scolumn/sclm36.html

  • このような状況で、賃貸物件の空室はどうやって減らしていけば良いのでしょう?特に人口流出が進む、地方エリアの物件を持つオーナーの方にとっては深刻な悩みのひとつです。
    今回はできる限り予算を使わず、地方の物件の入居者を増やす方法をご紹介させていただきます。リノベーションなどの多額の予算を使う前に、ぜひとも試されてみてはいかがでしょうか?

  • 第一印象をアップさせる

  • 実際に物件を見学に来た内見者は、見た瞬間に入居を決めると言われています。内見者がマンションやアパートを訪問した時、まず目につくのが廊下や階段などの共用部です。さまざまな人が通行する共用部をできる限り清潔に保ちましょう。特に、廊下や階段、エレベーターの清掃、ポスト回り、ゴミ置き場は内見者の目が届きやすい重要なポイントです。
    清掃は一般的には管理会社が行いますが、物件を訪れた時はポストまわりにチラシが散乱したり、照明に虫がたまっていたりしないか確認しましょう。照明はカバーを洗い、電球を変えるだけで明るい印象になり、より魅力的に映ります。

    また室内などの専有部も同様です。内見者が入居を決める要素の一つに生活感があります。
    室内の汚れや修繕漏れが見られると入居へのハードルが大きく上がってしまいます。誰かが過去に住んでいたという痕跡や「生活感」がまったくない状態を保つようにしましょう。清掃も管理会社などに丸投げするのではなく、現地に行く度に物件の状態をチェックし、ちょっとした汚れやホコリは自分で処理しましょう。

  • 2万円のプチリフォームで魅力をアピール!競合物件に競り勝つ

  • 空室が多い物件の入居者を増やすためには、競合物件と比較した際、メリットをはっきり見せることが必要になります。所有物件の独自のメリットを何にするのか、具体的なプランがなかったら、その地域の不動産会社に入居者に最適な設備やデザインの傾向を聞くといったことも、有効策の一つと言えるでしょう。

    例えば筆者は、物件購入後まもない時期に、近隣の不動産会社にカウンターキッチンの設置案について、写真を見せながら相談し、カラーボックスを並べたものに板を載せたところまもなく入居が決まりました。工事なしで、設置費用は約2万円。多額な予算を使わなくとも、工夫次第で入居者を増やすことは可能です。自分で設置でき、部屋の印象がガラッとかわる照明などもオススメですが、このような「プチリフォーム」はあくまでも採算を考えたうえで行いましょう。一般的に家賃の6ヶ月以内が目安です。

  • 物件のセールスポイントを強調する

  • どんな物件でも長所はあります。あなたが物件の短所だと思っている部分も、言葉次第で長所に見せることは可能です。景品表示法などで誇大広告は制限されていますが、田舎にある物件を「自然環境が美しい、観光名所のような場所」とか、4階建ての物件に「スポーツクラブに行かなくても自然に運動ができて健康にいい」と書いたりするのは法律違反にはなりません。

  • もし間取りが悪い物件であれば、上記のように、典型的な家具配置の提案を図に書いて壁に貼るなどの策が有効です。
    その他、駐車場が戸数に対して足りなければ、駐車所のラインを引き直して1台分増やす、近隣で借り上げて入居者のために確保しておくなども重要な空室対策です。いかに短所を長所にする発想の転換をし、短所を克服する方法をみつけ、長所を強調できるかが重要です。

  • それでも、条件提示や家賃交渉に持ち込まれてしまったら?

  • 掃除や見せ方だけで入居者が見つかればベストですが、必ずしもうまくいくとは限りません。借り主からの条件提示などがある場合もあり、それが時には家賃交渉に及ぶこともあります。
    ここからは、もし物件の貸し出し条件を変えることになった場合の対策をご紹介します。

  • 物件価値を下げない!値下げ交渉への対策方法

  • どのような物件であっても、物件の値下げ交渉をお願いされることがあるでしょう。出来る限り避けたいところですが、賃料、敷金、礼金といった金銭に関わる項目は入居の決定的な要素となることが多いので、慎重な対応が求められます。
    もし止むを得ず価格を下げる場合であっても、物件価値が低いと思わせないような見せ方や工夫が必要です。

  • 値下げにはポジティブ理由付けを

  • 例えば、競合物件と比較し、圧倒的な長期フリーレントなどの条件をセールスポイントにしている場合は、「ゴールデンウィーク引っ越しお助けキャンペーン」「リフォーム記念」など、条件緩和のポジティブな理由付けが有効です。人気がないから仕方なくやっていると思わせないように細心の注意を払いましょう。

  • 敷金・礼金ゼロは効果を考えて使う

  • 引っ越しには多額の費用がかかるため、敷金、礼金ゼロなどといった初期投資額を下げれば、入居を考えている方にとって魅力的に映ることでしょう。ただし、安易に費用を下げてしまうのは危険です。もし条件を下げるのであっても、周辺地域の物件を見極めたうえで、慎重な対応が必要です。もし価格を下げて貸し出す場合であっても、例えば、長期入居を想定したファミリー物件では数が少ない更新料ゼロ物件として貸し出すなど、稀少性を出すようにしましょう。

  • フリーレントをつけるなら、期間限定で

  • 不動産のある周辺エリアの事情などから、止むを得ずフリーレントにしないといけない場合もあるでしょう。この場合、フリーレントを数ヶ月単位で期間限定にするのが効果的です。
    繁忙期、需要と供給のバランスが供給過少になっている、家賃が相場よりかなり安いなどの場合を除き、一般的に入居者が決まるまで通常は1~2ヶ月かかります。この募集期間だけフリーレントを打ち出しても、大家側にとってはデメリットがほとんどない一方、広告サイトでは魅力的に映すことができます。

  • 広告費を多く積むのは、最後の手段

  • 入居者がいない時、まず手を出してしまいがちな広告ですが、これは最後の手段にするのが賢明です。多額の広告費を支払うと不動産会社のモチベーションになり、別の物件で問い合わせた客を広告費の高い物件に誘導したりしますが、あなたの物件自体に魅力がなければ、内見者は入居を決断しないでしょう。無理に勧めて決まっても、すぐに引っ越しされてしまう場合もあり、あなたの赤字が膨らむだけです。

  • 終わりに

  • 物件の入居者が減り、空室率が増えてくると、リフォームや家賃の値下げを検討する場面が多いと思いますが、どちらも支出が増える、もしくは収入が減ることになり、出来れば避けたいというのが本音ではないでしょうか?もし所有物件の空室にお悩みでしたら、まずは今回ご紹介させていただいたプランを使って、物件の魅力をアピールしてみてはいかがでしょうか。意外な効果が得られるかもしれません。