国土交通省が発表した平成28年の地価公示価格によると、この1年間で、全国の地価平均が下落から上昇に転じるなど、盛況な不動産業界が反映された結果となりました。
特に顕著な上昇傾向が見られたのは大都市圏の商業地で、地価最高額は東京銀座、最高地価上昇率は大阪で、いずれも高い伸びを見せました。
エリア | 住宅地 | 商業地 | 全用途 |
---|---|---|---|
全国 | ▲0.2 | 0.9 | 0.1 |
東京圏 | 0.6 | 2.7 | 1.1 |
大阪圏 | 0.1 | 2.7 | 0.8 |
名古屋圏 | 0.8 | 3.3 | 1.3 |
地方中枢都市 | 2.3 | 5.7 | 3.2 |
しかし、全国の商業地のなかで、最も上昇率が高かったのは、名古屋圏でした。
今回は、首都圏よりも低価格ながら、人口が増えている名古屋エリアでの不動産投資をするために知っておくべき情報をご紹介します。
もし、これからマンションの購入を検討されているようでしたら、検討されてみてはいかがでしょうか。
エリア | 住宅地 | 商業地 | 全用途 |
---|---|---|---|
全国 | -0.17 | 19.1万円/m2 | 5.94% |
東京都 | 0.53 | 89.4万円/m2 | 2.08% |
沖縄県 | 0.44 | 9.3万円/m2 | 1.96% |
愛知県 | 0.21 | 15.9万円/m2 | 3.20% |
埼玉県 | 0.14 | 14.9万円/m2 | 0.15% |
神奈川県 | 0.13 | 23.5万円/m2 | -0.66% |
宮城県 | 0.11 | 9.6万円/m2 | 5.09% |
滋賀県 | 0.09 | 6.1万円/m2 | 0.54% |
名古屋圏の土地価格が上昇している原因の一つとして、名古屋駅周辺の再開発が挙げられます。
2016年に名古屋市内で最も地価が上昇したのも、名古屋駅のある中村区で、前年比の12.56%アップ(112万6627円/㎡)と大幅な伸びを見せました。
現在、名古屋駅周辺では、西口エリアを中心に高層ビルディングの建設や再開発工事が進められています。
将来的には、リニアの開業に伴う駅建設が予定されているため、開発に伴う地価変動が今後も起こりうる可能性があります。
2016年に発表された名古屋市内の地価公示価格は、下記の通りです。
エリア | 公示価格(m2) | 上昇率 |
---|---|---|
名古屋市中村区 | 112万6627円 | 12.56% |
名古屋市中区 | 94万5333円 | 5.08% |
名古屋市東区 | 43万5250円 | 4.90% |
前項で触れた中村区のほか、栄、矢場、久屋大通といった名古屋の繁華街に近い中区や東区などの商業地域で、特に高い上昇率が見られます。
また商業地域だけでなく、住宅地域周辺でも土地価格の上昇が見られる点が名古屋市内の特徴です。
エリア | 公示価格(m2) | 上昇率 |
---|---|---|
名古屋市千種区 | 29万9339円 | 3.50% |
名古屋市昭和区 | 26万3034円 | 4.45% |
2016年のデータでは、星ヶ丘などがあり、自然が豊富な文教地区として人気の千種区や、八事などの高級住宅街がある昭和区など、名古屋中心部へのアクセスの利便性が高く、比較的高所得層が多く住んでいる地域で特に顕著な伸びを見せました。
エリア | 公示価格(m2) | 上昇率 |
---|---|---|
名古屋市瑞穂区 | 22万2656円 | 3.68% |
名古屋市天白区 | 16万1558円 | 3.10% |
名古屋市西区 | 19万6797円 | 3.59% |
名古屋市瑞穂区は、桜の名所として有名な山崎川(写真)をはじめ、自然が多く残された閑静な住宅街です。
周辺には学校も多く、ショッピング施設なども充実していることから、安定した需要があるエリアです。地下鉄で名古屋市内に直通できるアクセスなども人気の要因となっています。
名古屋市天白区は、開発されてから約30年程度の比較的新しい住宅地域です。
そのため、周辺エリアよりも他の地方からの移住者が比較的多いのが特徴です。
名古屋市内だけではなく、豊田市方面へのアクセスにも優れていることや、自然が多く残る落ち着いた環境のため、豊田市近郊で働くファミリー層からも人気が高いエリアです。
名古屋城の西側にあり、名古屋駅の昭和区に隣接したエリアで、昔ながらの街並みが今も残り、昔からこの地域に住み続けている方が多い点が特徴です。
地下鉄鶴舞線や名鉄線、高速道路に隣接しているため、市内はもちろん、市外に出るにも利便性が高い地域です。
公示価格地価が上昇しているのは、名古屋市内だけではありません。市街近郊エリアにおいても、中心部と同様に土地価格の上昇が見られます。
エリア | 公示価格(m2) | 上昇率 |
---|---|---|
愛知県豊田市 | 9万1258円 | 1.30% |
愛知県大府市 | 10万4889円 | 2.16% |
愛知県岡崎市 | 10万3125円 | 1.44% |
特徴的なエリアが多い名古屋近郊エリアは、物件やターゲット選び次第では、より効果的な収益を得ることも可能です。
もし名古屋市内中心部で、予算に見合った物件が見つからないようでしたら、これからご紹介させていただくエリアを検討されてみてはいかがでしょうか。
名古屋市内の地価高騰に伴い、近隣の利便性が高いエリアの需要が高まっています。
その代表例が愛知県大府市です。名古屋ベッドタウンとして栄えている大府市の魅力は「住みやすさ」です。
2009年に大府市が実施した市民意識調査では、80%以上の人が「住みやすい」、「どちらかといえば住みやすい」と答えるほどで、現在も人口が増加しています。
交通の便がよく、住宅環境が整備されている点が魅力の大府市は、住宅需要が高いエリアと言えるでしょう。
世界的な大企業、トヨタ自動車が本社を構える豊田市。
2016年はトヨタ自動車の好調な業績が、周辺の土地価格を押し上げる要因にもなりました。
実際、トヨタ自動車が生産工場を構える西三河エリア周辺では、地価上昇地点が多く見られ、豊田市周辺の日進市や刈谷市でも、とりわけ高い地価上昇利率を見せました。
好調が続く自動車産業は、土地価格の上昇にも影響を与えています。
自動車関連企業が集中している西三河エリアで、顕著な伸びを見せているのが愛知県岡崎市です。
2015年には、愛知県内の新築住宅着工件数第1位を記録するなど、ファミリー向け物件の需要が高い傾向があります。
名古屋市内までの30分程度という高い利便性にもかかわらず、価格が抑えられている点も魅力的です。
不動産の取引が活発に行われている現在、新規の投資物件の購入をご検討中の方も多いことでしょう。とはいえ、市場は価格高騰傾向にありますが、あなたのプランに見合った物件を見つけられていますか?
もし、「新規の物件を購入したいけれど、予算に見合う物件が見つからない」とお悩みでしたら、今回ご紹介させていただいた情報を参考に、物件を探されてみてはいかがでしょうか。