金融機関は投資家の"どこ"をチェックしているか?

2017年07月06日

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  • 不動産投資の成否は融資戦略がカギを握るといえます。好条件の物件が見つかったとしても、金融機関から融資を引けなければスタート地点にすら立てませんし、堀出し価格で購入できたとしても、高金利で借りてしまえばキャッシュフローが悪化してしまうからです。

    では、金融機関は投資家の“どこ”を見ているのでしょうか?

  • 金融機関がチェックする二つの指標

  • 一つ目は、借りる人の「属性」です。
    属性とは、「この人にお金を貸して本当に回収できるのか」ということを金融機関が判断する基準のことです。

    具体的に挙げると、年齢、勤務先情報、勤続年数、年収、居住年数、居住形態、家族構成、保証人の有無、資産背景、個人信用情報です。特に、一部上場企業勤務、医師、公務員といった、いわゆる高属性の場合、好条件で融資が引き出せる可能性が高まります。

    二つ目は、物件の「担保価値」です。
    担保価値とは、物件の価値を数値化したものです。属性が「投資家の価値」であるならば、担保価値は「物件の価値」といえるでしょう。ローン支払いが滞った場合、金融機関はその物件を売って借金を相殺しなければなりません。そのため、投資家と物件の価値を足しても、貸した金額相当の価値に達しないと判断されると、融資の承認はおりないのです。

  • 担保価値を計算する二つの方法

  • 一般的に、担保価値を計算する方法は「積算法」と「収益還元法」の二つがあります。
     
    積算法とは「土地の評価額」と「建物の評価額」を足したものです。
    土地の評価額は、相続税路線価に土地の広さをかけた値で、固定資産税評価を基準にする場合もあります。建物の評価額は、建物の延べ床面積に、法定耐用年数を残存年数で割った値です。例えば、土地の評価額が3000万円で建物評価額が5000万円の場合、積算価格は8000万円ということなります。

    一方、収益還元法は、年間家賃収入を、その物件のエリアや築年数、構造などを元に導き出された期待利回りで割ることによって算出されます。

    この二つの方式で算出された物件価格に「掛け目」をかけ、個人の属性に基づいた与信金額を合算すると、金融機関の融資限度額が決まります。
    ただし、属性の見方、積算の計算の仕方、掛け目などは金融機関によってルールが変わります。たとえば、属性は十分でも担保価値が不足している場合、残債のない自宅などを共同担保として提供できれば融資は可能になったり、逆に、医師や公務員など信用力のある属性であれば、足りない担保価値を属性で補ったりすることができます。

    投資家のなかには「とにかく積算重視」「とにかく収益重視」と両極端に走ってしまう人もいますが、どちらも重要な指標です。現状、積算法を重視する金融機関のほうが多いと思いますが、だからといって収益還元法をないがしろに考えていいというわけではありませんので注意しましょう。