一棟投資と区分投資、初心者はどちらを選ぶべきか?

2017年12月28日

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  • 初心者が物件選びをするときに悩むことの一つに、「投資効率を重視して一棟を選ぶべきか」もしくは「リスクを考えて区分を選ぶべきか」があります。

  • ここでは、それぞれのメリット・デメリットを比較しながら考えてみましょう。

  • 区分投資のメリット・デメリット

  • 区分投資のメリットは、何と言っても「買いやすく、売りやすい」点です。一棟と比べると少額で購入できるため、初心者向けといえますし、投資家だけでなく実需層にも売れるので出口戦略がとりやすいのです。

  • また、区分をいくつか所有していると、トラブルが起こった際にリスクを最小限に抑えることができるのもメリットです。たとえば、所有物件の周辺エリアが供給過剰になって家賃の下落が起きても、その物件だけを売却すればいいわけです。また、これはハザードリスク(天災リスク)に対しても同様です。

  • 次のメリットとして、区分は立地の良い物件を選べる場合が多いといえます。
    一棟だと億単位になってしまう都心の駅近物件でも、区分であれば数千万円規模で購入できます。立地が良ければ当然、空室が出てもすぐに埋まる可能性が高く、高稼働を維持できます。

  • 一方、区分にもデメリットはあります。
    まずは収入額が少ないことです。区分の場合、高利回りの物件でも毎月のキャッシュフローは3万円程度です。都心の駅近物件でいえば、区分の利回りが3%台というのも珍しくありません。長期で所有して年金対策で考えるのであればいいのでしょうが、キャッシュフローを得て会社をリタイヤしたい人などには向いていない投資スタイルといえるでしょう。

  • また、区分の場合、物件全体の管理に関する権限が限定的になります。
    修繕工事や共有スペースの改良などは所有者全員の許諾が必要になるため、いくら不満に思っても自分主導でコントロールできません。物件によっては家賃設定もできないケースがあります。

  • 一棟投資のメリット・デメリット

  • 一棟にはRCマンション・木造アパート、ビルなどが該当します。
    メリットは、「投資効率の良さ」です。物件を購入する際はさまざまな手続きが必要ですが、区分も一棟もかかる労力は同じです。つまり、一棟1つと区分3戸で同じキャッシュフローを得るにしても、一棟のほうが手間はかからないということです。初心者でもスピーディーに資産を築きたい方にとっては適した選択肢でしょう。

  • また区分よりも投資額が大きいため、当然キャッシュフローは大きくなります。
    管理費、修繕積立金などの諸経費も、自身の工夫でコストダウンすることもできますし、規模を拡大するほど節税効果が大きくなるのもメリットといえるでしょう。

  • さらに区分とは異なり、空室のダメージが少なく済むのも強みです。区分は空室になったら家賃収入がゼロどころか、管理費や修繕積立費でマイナス収支になる可能性があります。それに対して一棟の場合は、複数の部屋がありますから、仮に1、2部屋が空室になったとしても収益性を安定させることができるのです。

  • 一方のデメリットとして挙げられるのは、「流動性の低さ」です。
    一棟丸ごとよりも一部屋単位のほうが次の買い手を見つけやすいため、区分と比較すると流動性が低くなります。

  • また、エリアを分散しづらいというのもデメリットでしょう。
    投資エリアに新築の競合物件が次々と建ち始めたら、需給バランスが大きく崩れ、空室だらけになる可能性があります。区分の場合、空室は一部屋で済みますが、一棟であれば収益性が一気に下がりかねません。これはハザードリスクについても同じことが言えます。
    ただ、一棟の場合、競合物件が出てきても修繕やリフォームをオーナーの権限で自由に行えます。ですから、必ずしも対処できないリスクというわけではありません。たとえばちょっとした工夫かもしれませんが、敷地内にスペースを作り、花や植物を置いて明るく清潔感があるように見せる、12月にはクリスマスツリーを飾って季節感を演出するなど、物件に付加価値をつけることも可能です。「そんな小さなことで印象が変わるのか?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、こういったことの積み重ねによって他の物件と差がつくと考えていいでしょう。逆も然りで、ちょっとしたことで手を抜けばたちまち他の物件との差が開いてしまうことも、肝に銘じておいたほうがいいといえます。

  • このように区分と一棟では、それぞれのメリット・デメリットがあります。
    どちらが一概にいいというわけではなく、投資家自身が目指すゴールに合わせて選ぶべきといえるでしょう。