中上級者向け!「借地物件」の考え方

2018年02月28日

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  • 収益物件サイトを見ていると、「借地権付き」と書かれた物件を目にすることがあると思います。多くの人にとって馴染みのない言葉かもしれませんが、借地物件を意識的に狙うのは立派な投資手法の一つです。

    ここでは、借地物件のメリット・デメリットについて紹介しましょう。

  • そもそも借地権とは?

  • 借地権とは、文字通り「土地を借りる権利」を指します。
    通常、不動産を買うと、購入者に所有権が移ります。しかし借地権の場合、土地を所有できるというわけではないので、地主に「地代」というお金を毎月支払わなければなりません。

    借地権は、大きく分けて「旧借地権」「普通借地権」「定期借地権」の3つがあります。

    「旧借地権」とは、大正期に制定された制度で定められたもので、借地期間が満了しても地主側に正当事由がない限り、貸主は更新を拒絶することができません。また建替えの際に、貸主は延滞なく異議を述べない限り、契約を解除することもできません。旧借地権の物件は数が少なくなっていますが、一部残っています。

    残りの2つは、1992年の借地借家法で新設されたものです。
    「普通借地権」には、当初の借地期間が30年、1回目の更新は20年で、2回目以降の更新は10年となる制度が当てはまります。「旧借地権」同様、地主に正当事由がなく、借り主が望めば契約が自動的に更新されます。つまり、土地を所有する場合とさほど変わらないのです。
    「普通借地権」には、地上権と賃借権があります。地上権は、自由に第三者へ売ったり建て直したりできますが、賃借権だと地主の承諾が必要です。

    「定期借地権」は、文字通り、期間に定めのある借地権のこと。「普通借地権」と違い、契約の更新がなく、期間満了時には土地を更地にして地主に返還することが原則となります。第三者へ売ったり貸したりすることも可能ですが、賃借権方式の場合は売るときに地主の承諾が必要です。なお、建て替えは地主への事前通知で可能です。

  • 借地物件のメリット

  • ① 物件価格が安い
    借地権の物件は、所有権の物件よりも3割ほど価格が低めに設定されています。そのため、不動産購入額を抑えることが可能です。

    ② 購入時の諸費用を抑えられる
    所有権は地主にあるので、借地権を取得しても、不動産取得税は発生しません。また、登記費用も発生しないので、不動産購入時の諸費用を低く抑えられます。

    ③ 立地が良い物件が多い
    借地権の物件は、好立地であることが多いといえます。駅近のランドマーク的な物件は、旧借地権であることが珍しくありません。

  • 借地物件のデメリット

  • ① ランニングコストが高い
    借地物件の場合、土地の固定資産税・都市計画税は地主が負担します。ただし、借り主は地主に地代を毎月払わなければなりません。地代は固定資産税の3倍程度かかりますので、ランニングコストは所有権よりもかかるケースが大半です。
    また、更新時には更新料(更地価格の約4~6%)が必要となります。

    ② 融資を受けにくい(売却しづらい)
    借地物件は担保評価が低く、借地権への融資を取り扱わない金融機関も多いため、融資を受けにくいといえます。結果、第三者に売却しづらいのです。

    ③ 自由に売却、建替えができない
    建替え、売却の際には、地主の承諾が必要となります。また承諾をもらう際にも、建替えであれば更地価格の約4%~6%、売却であれば譲渡価格の約1割がかります。

    このように、借地物件にはメリットもあるものの、投資家としての経験がある程度ないと、コストのほうが大きくなってしまったということになりかねません。
    ですので、借地物件を購入する際は、専門家のアドバイスをしっかり聞き、売却までのストーリーをきちんと描いて投資をしたほうがよいといえるでしょう。