失敗しないための不動産投資リスク戦略③空室リスクを避けるには

2018年03月26日

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  • 不動産を所有している間、常に留意しておかなくてはならないリスクが空室リスクです。空室リスクを極小化するために、良好なエリア・物件の選定、物件管理などが必要になります。

  • 常に存在する空室リスク

  • 不動産投資において、最も大きなダメージを与えるのは空室リスクです。家賃収入のあるなしに関係なく、管理費や税金などの経費は継続しますから、空室が多くなると支出が収入より多くなることもあります。
    このリスクは常に存在します。現在満室でも、明日、入居者が退去を申し出るかもしれないからです(借主は通常 1 カ月前に予告)。

    したがって、空室リスクは不動産投資においては、当たり前のことと考えなくてはならず、満室であっても空室リスクを頭に入れながら経営に当たる必要があるのです。

  • 不動産管理次第で、空室リスクを解消

  • 空室リスクを極小化するためには、まず入居者に人気のある物件を持たなくてはなりません。

    しかし、なかには入居者に人気のある物件であっても、空室問題を抱えている物件があります。その場合は、ほとんど管理自体に問題があることも考えられます。例えば、入居者が退去した後で、汚れた部屋のリフォームをしないなど、物件の魅力を維持、あるいは高める努力がないのです。壁が汚れていたり、水回りから異臭がするような部屋では、誰だって早く退去したいですし、新しい入居者も現れません。

    建物や部屋は、不動産投資にとって商品そのものです。
    商品の魅力が引き立つよう、絶えず心配りするのと、気にかけないのとでは、客(入居者)を集める物件の力が大きく異なってくるのは当然です。また、その意味では不動産管理会社の管理能力も大きく影響してきます。

  • 家賃の値下げは最終手段

  • 空室が続くと、多くの投資家が家賃の値下げを考えます。
    むろん、いつまでも空室のままで置いておくよりは、少々家賃を下げても部屋が埋まるならばそのほうがいいでしょう。しかし、安易に家賃を下げる方向で解決を図ると、デメリットも生じます。

    家賃の価格と入居者の質は、一定の相関関係があると言われています。つまり、家賃を下げると入居者の質が落ちて、結果的に入居者トラブルや滞納案件が増えてしまう危険性もあるのです。それよりは、むしろ入居者を募集する管理会社と相談して、部屋の魅力を高めるリフォームやリノベーションを考えるほうが、長い目で見て良い結果を招くことも多いでしょう。

  • 不動産「値下がり」リスクを逆手に取る

  • 不動産の価値を絶えず高める努力を続けていけば、持っている投資物件の値下がりリスクを避けることもできます。
    投資物件といえども、愛着を持ち、心配りして維持管理していかなくては、空室率が高くなり、どんどん値下がりします。不動産投資は家賃収入をもとに安定的な「賃貸経営」を続けることが重要ですが、なかには、売却(出口戦略)を考えて経営に当たる投資家もいるでしょう。その場合でも、やはり物件の魅力を高める、普段の経営努力が不可欠です。
    例えば、2000 万円で購入した物件を、15 年後にローンが完済して売却した際、買値を下回る価格でしか売れないのか、逆に購入価格を超えた値段で売れるかは(そのときの市場状況にもよりますが)、基本的に、物件管理をきちんと行い、満室経営が行えたかどうかにかかっていると言えます。というのは、不動産投資の場合、確かに建物の価値は年数とともに下がりますが、その不動産が生み出す収益がどうであるか、という「収益還元法」で実際の価値が計られるからです。

    つまり、その物件の収益性がポイントになるわけです。築年数や路線価がどうかといったこと以上に、収益性がモノを言うのです。建物の値下がりリスクを失くすには、一にも二にも収益性を高めていくこと、つまりきちんと管理して、商品の魅力を高め、いつも満室状態をキープしていくことです。売却時に、これからも入居者の確保が確実視され、家賃が滞りなく入ってくると市場に認知させることができれば、築年数に関係なく高額で売れる可能性もあります。

    建物の値下がりリスクは、良い立地、良いエリアの物件を手に入れることはもとより、こうした投資家の努力によって、十分に回避することができるのです。

  • 流動性が低い不動産市場にも変化の波

  • なお、関連しますので、不動産の流動性が低い流動性リスクについても、触れておきましょう。

    確かに不動産は株式市場などと異なり、「売りたい」と思ってもすぐに売却はできません。早くても 1~ 2 カ月はかかります。買い手が現れなければ、何年経っても売ることができない世界です。

    ただ、この流動性の低い不動産市場も、近年は投資家が増えたことや融資が付きやすくなったこともあり、次第に整備されつつあります。

    また、一般に流動性は低いという現状のリスクはありますが、前述のように行き届いた管理を行い、満室状態の物件を持っていれば、今日売却の申し込みをして、翌日には買い付けが現れることも稀ではありません。

  • サブリースで家賃を保証

  • どんなに収益性を上げる努力をしても、一定の空室が出てしまうことは仕方がないことと割り切ることも大切です。その場合に、有効な対処法として、所有する物件数を増やすという方法もあります。
    極端な話、マンションの1部屋のみを所有したとすると、空室が出たとたんに、稼働率は0%になってしまいます。しかし、物件数を増やすことで、一部の物件に空室が出たとしても、全体としてある一定の稼働率をキープすることができます。

    ほかにも、投資家が管理会社に物件を賃貸し、その管理会社が第三者に物件を転貸借する、サブリースを利用する方法もあります。空室や入居者の家賃滞納などとは無関係に、管理会社から投資家に毎月賃料が安定的に支払われる仕組みです。通常の努力では、なかなか空室を埋められないような物件などでは利用してもよいでしょう。定期ごとに賃料の見直しなどが行われますから、契約内容はしっかりと把握することも重要です。