「2022年問題」が不動産投資に与える影響とは?

2018年04月03日

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  • 不動産専門家のなかには、「2022年までは不動産を買わないほうがいい」と主張する方がいます。皆さんも、もしかしたらそういった記事を見かけたことがあるかもしれません。
    ここでは、「2022年」に果たしてどのようなことが起きるのかを解説します。

  • 2022年、生産緑地が放出される

  • 2022年に何が起こるのか。
    端的に言うと、「生産緑地」と呼ばれる指定農地の一部が住宅用地に姿を変え、不動産市場に供給されるということです。
    都市部の住宅地にて「あれ、なんでこんなところに農地が?」と疑問に感じたことはないでしょうか。その農地は「生産緑地」である可能性が非常に高いです。

    生産緑地とは、
    ・良好な生活環境の確保に相当の効果があり、公共施設等の敷地に供する用地として適している
    ・500㎡以上の面積を有する
    ・農林業の継続が可能な条件を備えている
    上記3つの要件を満たした市街化区域内の農地で、市町村から「生産緑地」と指定を受けた土地を指します。

    1992年、バブルによる地価高騰に対し、日本政府は宅地の供給を増やす目的で、都市部にある農地(生産緑地)への課税を強化する法律を改正しました。これにより、生産緑地の指定から30年が経過し(つまり2022年になると)、所有者が農業を続ける意志がない場合において、市区町村の農業委員会に土地の買い取りを申し出ることが可能になりました。
    生産緑地が解除されると、従来は宅地の200分の1として減額されていた固定資産税が、一気に跳ね上がるのです。

  • 生産緑地の規模は、東京都だけで東京ドーム724個分

  • 生産緑地を所有している人の多くは高齢者であり、農業を継続できない、かといって固定資産税が宅地並みに上がったときに支払えない、との理由で土地の維持ができず売却する可能性が高いとされています。
    こういった生産緑地は、東京都だけでもドーム724個分あるといわれています。
    つまり、それだけの都市圏にある生産緑地が放出され、そこに住宅が建築されれば、不動産価格が下落するに違いない・・・・・・これが2022年問題です。

  • 不動産投資において生産緑地はどう考えるべきか

  • ただ、「2022年になったら都心部の農地が放出されるから、そこまで待とう」と考えるのは早計です。というのも、生産緑地を所有している地主は「親の代から受け継いだ土地は子どもに引き継いでいく。売却するかどうかは子どもに任せたい」と考えているケースも多いからです。したがって、生産緑地の多くは売りに出されるのではなく更新される可能性も十分にあります。また、そもそも駅から離れている不便な土地は需要がそれほど高くないので、生産緑地として利用せざるを得ないという場合もあるでしょう。

    考え方は人それぞれであり、その頃にはローン審査がさらに厳しくなることも考えられます。不動産投資家の皆さんには、「2022年まで待つ」ということにこだわらず、自分が買える時期に購入して実績を積むことが、結果として資産を築く最短ルートになるといえるのです。